その昔 パートナーだった人は
ヨーロッパにいくと、香水をよくお土産に買ってきた。

わたしには好きな使い付けのものがあったので
そのバージョンのおっきいのだったり、小ちゃいのだったりするわけだけど。

あるとき、同じばかりでもなんだからと
L’Heure Bleue (ルール ブルー)とフランス語で書かれた小瓶をくれた。

ニューヨークやパリという緯度の高い地域でみられる、青くなる時間帯。
太陽の光を失った黄昏の空が、自然が、青い光に包まれる時間。

まだ暗い夜が訪れる前の、美しいひととき。

”ルール ブルー” は、フランス人が 「青い時間」 と呼ぶことだと知ったのは
彼が逝ってしまった、ずいぶんあとのこと・・・。

◼︎◼︎

ルール ブルーではないけれど、
南カリフォルニアに住んでいたとき好きだった、夜明け前の 青い時間がある。

この世界の綺麗な青色をぜんぶ、ミルフィーユみたいに重ねたような神秘的的な時間なのだが
カリフォルニアの原色の太陽の光と混じりあい、刻々と消えていく。

光が消える前の 青の時間

光が始まる前の 青の時間

強い印象を残し消えゆく青は、人生そのものなのかもしれない。

ずっとその美しさの中に留まりたいと思うが
病気や死や、老いやら・・・生きることさえもが、スルスルとこぼれ落ちていく。

リコネクションをしている今は、香りをつけることはほとんどなくなってしまったけど
ルール ブルーの空瓶の残り香は、いつまでも、青色の中に帰っていった人たちを思いださせる・・・。

◼︎

blue nights ルール ブルー

 2018年という青い時間が、みなさまにとって美しいものでありますように