もう10年以上も前に海外の新聞に掲載され、話題になったお話ですが、
とても素敵なのでシェアしますね。

サンフランシスコの沖合いで、
ザトウクジラが カニ漁のためにしかけたロープにからまってしまいました。

発見されたときは、数百キロもの錘(おもり)がついたロープが、
クジラの体中に(口に食い込み、尾ヒレにまで)ぐるぐるに巻きついていて、
もがき、海面に浮いている状態でした。

発見した漁師が環境団体に応援をもとめ、
数時間以内にダイバーたちが集まってきたときには、クジラの状態が悪化していて何らかの対応を早急にしなくてはいけない状況だったそうです。

救済する唯一の方法は、潜ってロープを解くしかないという結論になったのですが、
それは、ザトウクジラが巨大な尾を一打ちすれば、ダイバーの命に関わるような、危険な作業。

それでも、チームは、刃を丸くした特殊なナイフを使って、何時間にもわたりロープを切り続けたそうです。

 

リコネクション 西川ロミ

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クジラは、ロープから解き放たれて自由に動けるようになると、
すぐ泳ぎ去らずに、ダイバーたちの周りを、円を描きながら (あたかも)喜んでいるように泳ぎました。

そして、自分を救ってくれたダイバー、一人 一人 に近寄り、自分の体をすりつけました。

「まるで、一人 一人に、ありがとうといっているかのように・・・」

関わったダイバーたちは、こういいます。
「人生の中で、とてつもなく美しい経験だった」

「口の中に巻きついているロープを切っているとき、ザトウクジラの目がずっと私のことを見つめて追っていたんだ。
その瞬間から、自分の人生はもう同じではなくなる気がした・・・

《San Fransisco Chronicle ・2005年12月14日》

リコネクション 西川ロミ

 

わたしたちも生きていると、いろんな状況が起きて悩んで苦しんだり、
心も、ぐるぐる巻きになって動けなくなることあります。

自分では一人で頑張って乗り越えてきたように思うことも、
あらためて振り返ると、なんと多くの人たちに、家族や友達に、
からまったロープを解いてもらって、支え助けてもらってきたことか・・。

ちゃんと目をみつめて、しっかりと感謝を伝えなくてはね。
そんなことを思いながらスタートしている、2018年です。

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