その昔 パートナーだった人は
ヨーロッパにいくと、香水をよくお土産に買ってきた。
わたしには好きな使い付けのものがあったので
そのバージョンのおっきいのだったり、小ちゃいのだったりするわけだけど。
あるとき、同じばかりでもなんだからと
L’Heure Bleue (ルール ブルー)とフランス語で書かれた小瓶をくれた。
ニューヨークやパリという緯度の高い地域でみられる、青くなる時間帯。
太陽の光を失った黄昏の空が、自然が、青い光に包まれる時間。
まだ暗い夜が訪れる前の、美しいひととき。
”ルール ブルー” は、フランス人が 「青い時間」 と呼ぶことだと知ったのは
彼が逝ってしまった、ずいぶんあとのこと・・・。
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ルール ブルーではないけれど、
南カリフォルニアに住んでいたとき好きだった、夜明け前の 青い時間がある。
この世界の綺麗な青色をぜんぶ、ミルフィーユみたいに重ねたような神秘的的な時間なのだが
カリフォルニアの原色の太陽の光と混じりあい、刻々と消えていく。
光が消える前の 青の時間
光が始まる前の 青の時間
強い印象を残し消えゆく青は、人生そのものなのかもしれない。
ずっとその美しさの中に留まりたいと思うが
病気や死や、老いやら・・・生きることさえもが、スルスルとこぼれ落ちていく。
リコネクションをしている今は、香りをつけることはほとんどなくなってしまったけど
ルール ブルーの空瓶の残り香は、いつまでも、青色の中に帰っていった人たちを思いださせる・・・。
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2018年という青い時間が、みなさまにとって美しいものでありますように